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by whosanf

小出裕章さん講演会「原発との別れ方」



平成29年8月26日。


「元京都大学大原原子炉実験所助教」

小出裕章氏の講演会が行われた。

小出さんは日本で原子力の

話は福島第一原発の廃炉へ向けての進行状況から始まった。

国と東電は溶け落ちた炉心を掴み出し30〜40年で事故を収束

させると言うが、溶け落ちた炉心は圧力容器直下にある作業員が出入りするために

空いている通路(ペデスクル)から外部に飛び散っているため、仕方なく

格納容器の横から穴をあけて、溶け落ちた炉心を取り出す「気中工法」が

提案されるようになったが、厖大な被爆作業になり現実的では

なく掴み出す事は出来ず、100年後にも事故は収束しない。


と、改めて絶望的な思いでその言葉を聴いた。




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唯一の最善策はチェルノブイリと同様に全体を石棺で覆うと言う方法しか

今のところ考えられないとの事。

国や東電がこの事に気づき、仮にこの方法が取られたにしても

4棟の原子炉建屋を覆う事と、それぞれの地下に流入する汚染水を防ぐのは

極めてむつかしいという。




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日本では、国が「原子力平和利用」の夢をばらまき、原子力損害賠償法、電気事業法

などを作って電力会社を原子力発電に引き込んだ。

その周囲には、三菱、日立、東芝などの巨大原子力産業が利益を求めて群がり、

さらにゼネコン、中小企業、労働組合、マスコミ、裁判所、学会、等のすべてが

一体となって「原子力ムラ」と呼ばれる巨大な権力組織を作り、原子力を進めた。

そして」、2011年3月11日、福島第一原発事故が起きた。

しかし、その責任は全くあいまいにされたままで、彼らのうち一人として

責任を取っていない。

なぜそれが許されるのかと言えば、これらも先の戦争の時と同じように、

権力犯罪は、より巨大な権力によってしか処罰されないからである。

彼らは、戦争の時と同じように、教育とマスコミを支配し、福島を忘れさせる作戦に出ている。

彼らが引き起こした被爆も「現存被爆」だとして、住民に諦める様仕向けている。

それを超えるためには、一人一人が騙されたというのではなく、自分の責任を自覚して

立つしかない。

との言葉を述べられた。






福島から避難している親子からリンゴを受け取り、子供にやさしく話しかける

小出さん。




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by whosanf | 2017-08-28 15:40 | 原発廃止 | Comments(0)