宮崎県宮崎市「文化ストリート商店街」
2015年 06月 10日
若草通り商店街を歩いてゆくと、
すぐ右手に大きく口を開けた空き地が目にはい入った。
そこには今にも崩れおちそうな廃屋の様なビルが建っていた。
その建物を見た時、まさかこの中で営業をしている
店があるとは夢にも思わなかった。
足を踏み入れ、その雰囲気に思わず「うわ〜と」感嘆の声が漏れた。
まったくこんな場所があるとは知らなかった。
興奮をおさえ、イヨヤの看板をかかげた女店主にいろいろと尋ねた。
準備中にも関わらずにこやかに、いろいろ話してくれた。
この店は、先代が四国の松山から出て来て伊予かんを売りにする
果物屋で、他に7件が営業を続けているそうだ。
そんなはなしをしていると、店の前にある婦人洋装店の主人が出て来て、
話に加わった。
「昭和30年〜40年までは景気がよかったね。」と、他の商店街で何度も
耳にしたのと同じ事を言った。
いろいろと話がはずみ、屋上を案内してくれた。
さびの浮いた トタン屋根はあちこちが破れており、激しい雨漏りがするというが、
香港にあった九龍城と呼ばれたバラック街を思い出し心が弾んだ。
若い人が経営している古着屋は、場所の雰囲気をうまく利用して
センスの良さを発揮していた。
こんな利用の仕方があるのかと、とても感心させられた。