大内正伸さん講演会
2010年 03月 05日
大内正伸さんの「自然を暮らしに生かす楽しみと技術」と言う演題
講演が行われました。
フォークスクールはすぐ後ろには根子岳がそびえる絶好のロケーションにありますが、
この日はあいにくの曇り空で、根子岳の姿は雲に隠れてうっすらとしか見えませんでした。
入り口を入ると小学校として利用していた頃の面影がそのまま保存してあり、
廊下には小学校の歴史を物語る古い写真が展示してありました。
昔、教室として利用された場所で大内さんの講演が行われました。
平日にもかかわらず主催の山口さんのの人望だろう、会場は満室と盛況です。
大内さんは前にも紹介しましたが、子供の頃から蝶の採取や、渓流釣りにのめり込む程
に自然が好きで大学も釣りが出来る環境を選択し、釣り三昧の学生生活を送ったそうで
建築課を卒業したため一時設計事務所に勤めるも、絵描きとしての夢も捨てきれず
多種に渡る肉体労働のアルバイトを経て、山と渓谷社でイラストレーターとして
デビューを果たされました。
(私事でありますが、大内さんとほとんど同年代の私も幼少の頃は昆虫採取や、川遊びで自然に
なじみ、学業成績は、図画、工作のみにしか興味が無く、高校時代から親父が土木業にいた関係で
肉体労働のアルバイトの経験が多く、出学生時代に福岡で地下鉄工事のアルバイトの経験を、
当時写真学科に在籍していたゼミの教授に買われ、
当時たこ部屋と呼ばれた東京にある写真家の元に弟子入りする事になったのです。)
大内さんはその後、紆余曲折を経て森林保護に関わり、群馬の僻地にて古民家の改装を自力で行い、水道も天然水利用したりと言った暮らしぶりは講演の直前に氏のブログで知る事になったのですが、とても興味深く、特にたき火好きの私にとってはいろりのある暮らしぶりは興味深く
その暮らしぶりに共感を得た事が、今回の講演にぜひ行ってみたいと言うきっかけでした。
大内さんが群馬過ごした民家の雪景色。
風貌でも解るように大内さんはその語り口も柔和でおまけに美声でもあった。
イラストは細部にわたり精密でありながら柔らかさを感じさせる筆使いで描かれ
イラストと写真を交えた講演は具体的で解りやすく、穏やかな語り口は一般の人には
壮絶とも思える生活ぶりを実に楽しいひと時に置き換える様な響きを持って
興味深く伝わってきました。
講演後の懇親会で川村さんとユニットを組むSIZUKUにて紙芝があり、二人の呼吸のあった語りと
自ら描かれたイラストで間伐の事を解りやすく説明してくれました。
どこまで多才なのでしょうか、大内さんがギターを弾き、川村さんの澄み切った美声が
会場に響き渡ると、会場の人々は聞き入っています。
高森名物の田楽は熱々で、この日は福岡にけらなければならず割烹酒は飲めませんでしたが
会場はコンサートの効果もプラスされ熱を帯びています。
参加者の中に13人の若い人達が居ましたが、彼らは各地から阿蘇の原野に広がる
茅を刈りに日本各地から来ている人達で毎年1月初旬から3月終わりにかけて
出稼ぎと旅行を兼ねてに来ているそうで、それぞれが造園業や、自然農、アパレルと
職種も多様で、いろいろと面白い話が聞けました。
阿蘇の茅は質が良いと言う事で京都で茅葺きの屋根の葺き替えに使うと言う事を
その時初めて知りました。
懇親会の途中で残念ながら帰路についたため
翌日行われた大内さんの丸太割りに実演を見る事は出来ませんでした。
おかげさまで大内さんや、たくさんの方々との新しい出会いがあり、この会場に
足を運ぶきっかけを作っていただいた山口さんを始め、平野虎丸さんに感謝するとともに
大内さんの今後の活躍を期待致します。
大内さんが講演の時、なぜか僕は緊張しながら横から大内さんが話す姿を見てましたょ。話は耳に入ってこなかったです。
また、平野さんとコラボしながら、森との繋がりを感じるイベントやりたいと思っています。講演+ワークショップ+宴会で(笑)
侍さんのとこにも行きたいです。
行くときは誘ってくださいね。
大内さんの講演を企画していただきありがとうございました。
堂々とした態度でとても緊張しておられたようにはみえませんでしたが!
おかげさまで沢山の出会いがあり、有意義な時間を過ごす事が出来、とても良かったです。
こんどは菊之助さんのところで田植えがあるはずですので、ぜひご一緒しましょう。