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by whosanf

上椎葉の朝。

「10月4日上椎葉」。

昨夜の星空に引き続き、今朝の上椎葉は朝霧の中

神々しい雰囲気に包まれた。

左下に見える民家から,二つ程カーブを曲がった場所に、

民宿焼畑はある。

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この風景の中、12年前取材でたずねた鹿児島県トカラ列島、子宝島

の民宿「湯泊荘」のおかみさん、「通称アキばあ」の事を思い出した。

一見強面のアキばあは、接するうちに、ツッケンドウな態度とは

うらはらに心根のやさしいおばあさんだと気づいた。

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その当時子宝島は人工50人の小島で、まさしく絶海の孤島だった。

そんな島に、住みつづける理由を聞いた。

一時期は3世帯まで住人が減った。

「何度も島を出たいと思っていたよ」。

だけどある日の事。

朝は早くから一日の仕事を終えて、疲れきって

家に帰る途中、夕日が真っ赤に燃えて、本当にきれいだった。

その夕日をみて「この島に絶対にずっとのころうって

思ったんよ」。

アキばあは豪快に笑って、そういった。

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大自然の中では、人は謙虚で優しくなるもんなのだろうか?

下から雲がわき上がる光景の中でそう感じた。

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上椎葉と、トカラ列島の島々には一つの共通点がある。

昔、源平の戦に敗れた平家の一族がそれぞれに別れ、

身を隠した場所であると言う事だ。

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上椎葉から水上村へ行く道中、偶然にも、ラジオで民宿焼畑の主、

(現在は椎葉くにこさんのご長男勝さんが引き継がれている)

が取材を受け、焼畑農業についての話をされていた。

焼畑農法は,夏に雑木や草を刈って火を入れ、

1年めにそば、2年めにヒエ3年めにアズキ、

4年めにダイズを栽培すっとです。

5年め以降は元の山に戻すために、20〜30年放置する。

自然の摂理に適合した農法なのです。

母(クニ子)さんは、現在91才近年まで焼畑を70年続けてきたそうで。

山の中に自生する野草を500種以上を熟知し、

食用、薬草、を見分ける、野草を知り尽くした知識には、

足下にも及びません。

と、語っていた。

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by whosanf | 2014-10-26 13:30 | 風景写真 | Comments(0)